2017年9月
高校受験と大学受験、指導法はちがう
中学校のテストが終わるまで、授業の準備が大変。
夏期講習の余波(とくに振替補習)もあり
講師面接もあり
修学旅行の生徒賀多く時間割の管理がえらいことになり
新規の問い合わせもあり
もう時間が足りない。
講習の時とそんなに変わらない状況。
1日27時間くらいになって欲しいです。
私の担当する理系教科(とくに数学、物理、化学)は
高校受験と大学受験で指導法が変わります。
当然、どちらも結果を出さなければならないのですが
はっきり言えるのは、「高校受験の延長線上では、大学受験で求められているものにたどりつかない」です。
高校受験は、難しくなったとはいえ
大学受験の入試問題よりは高得点が狙えますし、高得点をマークしないとライバルを出し抜けない。
理科などに特に言えるのですが
「出題パターンを把握してしまう」のが良い。
「あ、この問題見たことある!」という状況に持っていけば、難しいといわれる理科であっても5ミス程度でまとめられる。
練習方法としては、出題パターンを覚える
教科書通りの模範解答でこたえられるようにする
といったことになる。
共通問題は、とくに「1つの答え」が存在するので、それを追い求めれば、
高校受験では、最高の結果が出る。
特色検査は不確実なため、ここは大学受験と共通するところが、学校によってはある。
でも、ここだけ。
しかし、大学受験は答にたどりつくで成功!というわけにはいかない。
最近の難関中学受験もそうなのだが
評価のポイントがちがう。
「1つの答え」ではなく「自分の好きにしてよい」のである。
何通りも解き方がある。
大学受験で困るのは、参考書もそうなのだが、
さも1通りの答えしかないように思えるところだ。多くても「別解」で2通り。
「答えがあっていればいい」というものではないのである。
合格発表まで時間が長いと、そうである可能性が高い。
センター試験は「答えがあっていればいい」テストなので、高校受験の延長線上にあるが
大学受験(とくに国公立)は、それでは対処しにくく、果てしなく難しく感じることでしょう。
センター試験廃止後の「達成度テスト(仮)」は、
いまの国立大学入試のように「1つの答えを求める試験ではない」ことは、ほぼ確実です。
いまの中3が高2になるころ、「達成度テスト(仮)」に切り替わる予定でしょうから
高校受験組は、面食らわないためにも、
高校に入ってすぐにでもマインドをきりかえないといけないでしょう。
中学受験組は1年先をいっています。
高1のいま、進路であれこれ考えています。
高校受験組は、当然のように部活三昧、文化祭三昧です。
大丈夫か?
6割が大学進学ではないですから、関係ないといえば関係ないですが。
このままでは
大学受験を考える神奈川の高校受験組は、センター試験廃止後の方が大変になる予感がします。
公立中学の成績って・・・で決まっているのでは?
公立中学校の成績は
「ミスをしないこと」
「そこそこ思考スピードがはやい」
「提出物を必ず期日に出す(先生の言うことを聞く)」
ほぼ、この3点で決まっているのではないでしょうか?
これを満たしていれば、
周囲から文句なく成績が良い生徒と認められますから、学校へのクレームも少ない。
それで役職であれば、受験の面接でも有利と。
いい会社や公務員を目指すならば、それが良いとは思いますが。
それが不向きな生徒もいるでしょう。
成績や偏差値で自信を失い、だんだん文句を言わない人になっていくのは
ある立場の人達にとって「良いシステム」といえますね。
これが出来ないと、公立中学校の成績は、大抵、低くおさえられる
中学受験の授業は大変。初見で出来ないのは当たり前なのですが。
苦しいですけど、訓練を続けていくうちに、必ず自分のものになります。
たとえ失敗しても、高校受験よりも読解や作業は「かなりハード」ですから、
「パターン覚えて楽に処理」なんてことをしなければ、相当の力がつきます
取り扱う問題が小学生がやるにしてはハードですから、親子ともどもストレスはかかりますが、
はやいうちにこれを体験しておくことは、試練を体験するという意味で良いことだと思うのです。